駄作
あおば

                     2007/04/03

同人に
駄作と言われ
項垂れて
今晩寝ないで書き直そうと
とぼとぼと帰宅する
明日の朝
早く起きて書き直しても良いのだけれど
朝は眠いから
ぼんやりして
気力が出ない
眠いけど
今晩もう一度
書いてみるつもり
締め切りには
間に合うと
駄作はそう考えて
少し安心して
夕食用に牛肉コロッケを2個買って
おつりを貰って店を出た
店の外には
早生まれの三日月が
つんとすまして立っている
立ち食いを見られたわけでもないのに
恥ずかしいところを見られたように
顔を赤らめて
項垂れて道を急ぐ
美人のお月さまに
上から見張られているから
緊張のあまり
躓きそうになりながらも
懸命に急いで
アーケードに逃げ込んで
一息ついてから
駅に向かう
電車は明るい光を放って
線路をばく進するから
怖くない
ユラユラとつり革につかまって
駄作はいつもそう思うのだ。


自由詩 駄作 Copyright あおば 2007-04-03 00:12:15
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