あぁ
恋月 ぴの

朝刊から目を離さずに
気の無い空返事
それは。あなたの得意技

わたしが何を考えていようとも
お構いなし

空気のような存在

親しすぎる関係の果てに待ち受けるのは
そんな空虚さだって
何となく判ってはいたけれど

あの頃の晴れやかな青空が恋しい

こころの奥底に導かれるままに
春の兆しを身に装えば
わざと外した指輪の重さだけ
軽やかに弾む胸元

水たまりに映る裾先は
待ちかねた危うい気紛れを誘い
匂い立つ。その闇にまで触れて欲しくて

あぁ。


自由詩 あぁ Copyright 恋月 ぴの 2007-04-02 23:23:07縦
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