幸せな週末
はじめ
私達家族がゆっくりと団欒できるのは決まってこの週末の土曜日である
私は公務員で 朝起きてくる時間が違う所から一日は始まる
まず 今年小学一年生に上がった5人家族の次男が午前7時にまず一番初めに起きる
早朝のアニメ番組を見る為である
その時私は夢の中にまだいて 職場でのストレスのせいか苦しんでいる頃だ
次に起きてくるのは今年受験生の中学3年生の長女だ 祝日はたっぷり睡眠を取って7時半に起きてくる 早く勉強がしたいのだ
妻が起きてくるのがあんまり遅いと 長女が朝御飯を作ってしまうことがある 早く勉強がしたい為だ 御世辞ではないが まだこの歳で料理の腕前はピカイチなのだ
8時ジャストに起きてくるのは私の布団を取り上げてまで私の横で熟睡していた妻だ さっさと化粧と衣服を着替えて子供達に「おはよう」と言いキッチンへ立つ 土曜の朝は今週一週間の疲れを取る為か簡単な食事で済ませてしまうことが多い 今日も例によって簡単な食事のようだ でも最低限の栄養バランスはきちんと考えている そこが妻の凄いところだ
作った料理が冷める午前9時頃(ちゃんとサランラップはしてあるのだ) だらだらとリビングに入ってくるのは高校2年生の長男だ
長男はサッカー部に入っていて レギュラー獲りに成功した為か 毎日の練習がキツい 週末の今日も10時から部活の練習があるのだ 妻は長男のお弁当を作ってしまっていてリビングでテレビを見て次男と笑っている
長男はどうしてもっと早く起こしてくれなかったのさと 食パンを頬張りながら文句をぶーぶーとたれる 妻は全く相手にしていない 長女は「あんたが悪いんでしょう」と言って自分の部屋へ引っ込んでいく 頭の良い長女に何も言えないのが私に似た長男である 私も妻ともう長女には頭が上がらない
それから1時間ほどしてやっと起きてくるのが私である 私はダイニングテーブルの上に置いてある新聞をゆっくりと読む 色々なことが世の中で起きている そのことに私は時々ぞっとする時がある 私は妻の煎れ立てのコーヒーを飲む そして朝御飯を食べる
そんな我が家も夕方になると品の良いファミリーレストランへ夕御飯を食べに行く この時は家族の全員が意気投合して好きな料理を食べる
夜にはみんなでバラエティー番組を見る 家族達は涙を流して笑っている そんな一時が私の心を一番癒してくれる 私の 家族の 幸せな週末だ