レモンティー
さくらほ

「春だからレモンティー」
理由はよくわからないけれど
君がそう言うのだから
きっと美味しいと思う

グラスの中の氷を
ストローで
カラリカラリと遊ぶその指の
第一関節と第二関節の曲がり具合
見惚れるほど美しい
グラスを持たずに唇を近づけるその仕草
その大きな体に似合わないから
とてもいい
一口飲んでシロップを入れ
カラリコロリとまた混ぜて
春というより夏がこぼれだしそう

半分飲んで
君がストローで引っかけたレモン
捕まえられてびっくりしている春の月のよう
「春だからレモンティー」
納得!


自由詩 レモンティー Copyright さくらほ 2007-03-29 21:44:08
notebook Home 戻る
この文書は以下の文書グループに登録されています。
君の歌