ポライトリー
nm6
入口は大抵いつもそれほどまでには広くないものだけれど、いざそこをくぐってみればスルーしてスキップしてフライアウェイののちノーイメージもノーイメージな景色へ連れて行かれてというかたどりついてというかとにかくしまって、慣れないそこでただまわりのぼくたちわたしたちと話を続けようとして、ぼくたちわたしたちはただぼくたちわたしたちの話を続けようとして、ぼくはあふれさせてもただ何も生まずただ失うものが増えるばかりのただ些細な感情をああなんてただただ些細なんだと吐いてただただそのまま蓋をして、ロック・オン、さあ、やっと準備が整った、ぼくたちわたしたちは皆次のどこかへいけるはずと思ったところで、ところで、やっと腰を落ち着かせたそのときに、いまさらに、そのそいつが途方にくれている。ずいぶん遠い。呼ぶ。応えない。ずいぶん遠い。よく知らないが、よくわからないほどに遠くに、気づかないほど小さく、だいぶいまさらに途方にくれているようなのだ。