だー
恋月 ぴの

春になりましたねぇ
と叫んだら
おまえっていつもじゃん
と言われてしまった
それって何なの

グラデュエーション

今の季節
はっきりとした区切りのようなものを感じる

北の国より訪れていた渡り鳥は
春の日差しを両翼に浴びて
帰るべきところへの遠い旅路に臨み

恋に破れたあの娘は
来るあても無い彼氏の姿を
夜行バスの流れる景色に追い求めながら
巣立ったはずの故郷へ帰っていった

俺の青春は赤ヘルと鉄パイプに明け暮れたよ
赤チョーチンで飲みはじめるとそう呟く
あの人

工事現場のガテン系だったのかな

軍歌を歌う世代を馬鹿にしていたけど
わたしには同じ人種にしか思えない

遠く過ぎ去った青春にいつまでもすがりつき
今を受け入れて生きようとはしないだけ

それでも可愛いんだよね
あの人

わたしってトイレ近いからさぁ
お花見って苦手なんだ

それでも一度ぐらいは行きたいな

後輩に3日前から陣取りさせた特等席で
冗談言い合うみんなの笑顔見たいしね


紙コップ片手にいつものやつで景気付け

1・2・3

だー。




自由詩 だー Copyright 恋月 ぴの 2007-03-25 17:40:05
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