空の骨
あとら


カランカラン

乾いた音を立てて
転がってきたものは
骨だった
中は空洞になっている

拾い上げ中を覗きこむと
そこには子供の僕がいて
頬を腫らせて泣きじゃくっていた

そこへ母ちゃんがやってきて
そのまま僕は連れていかれた

しばらくすると僕は
骨を屋根に向かって投げていた
母ちゃんが後ろで笑っている

投げても投げても骨は落ちてくる

カランカラン

それでも僕は投げていた
母ちゃんが後ろで笑っている




自由詩 空の骨 Copyright あとら 2004-04-24 21:06:18
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