おやすみなさい お月さま
ダーザイン
その人がやってくるのは
ほんの少し
光のかけらをわけてくれた
下弦の月の白い顔が
空に溶け込んでいく時刻です
おやすみなさい
お月様
インクびんのふたを閉めて
閉じ込めたのは月の光
そのような淡い色彩で
描かれたのは心のかけら
しらみはじめた空の下
飛べない鳥が翼を広げ
曙のコラールが
がらんとした世界を染めていく
遠く明日の方では
見知らぬ平原に
テントを張った旅人が
ぶつぶつ呟きながら
燠火を見つめています
自由詩
おやすみなさい お月さま
Copyright
ダーザイン
2004-04-24 19:16:09
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