女の子のロマン<18のprose-17->
ウデラコウ

女の子にだってね ロマンはあるのよ
とっても恥ずかしいから 口にしないだけで
絶対に教えてなんかあげないわ
探せるものなら 探してみなさいな
見事 みつけられたら ご褒美あげる

貴方はいつだって 知った顔で
私のコトを 片っ端から言い当ててしまうから
何1つ隠し事など できなくて

あなたの困った顔を 見たいから
そんなアホな理由で 貴方を試して

さぁ あたしのロマンとやらを 見つけて御覧なさいなって

何1つヒントをあげないで 嬉しそうに笑う私を
貴方はもっと嬉しそうにみつめて
あやすように 私の頭を撫でてから 余裕綽綽で
私の前から 姿を消すの

そうして 暫くたった後

チョコバナナパフェじゃなくて イチゴパフェを買ってくるから

どうしてその時 気まぐれで食べたかったのが
チョコじゃなくてイチゴだって わかったのか
私には全く 理解できなくて
嬉しさと驚きで ずっとずっと泣きそうな顔で パフェを抱えてたの

あぁどうしよう 1つロマンが叶ってしまったわ

って 頭の中でワタワタしながら イチゴを食べて

ご褒美なんて 何1つ考えてなかったから

もっともっとワタワタしながら ソフトクリームを食べてたら

目の前で貴方がケラケラ笑うから
その笑顔に 何もかも どうでもよくなって

あぁもう 貴方となら どうなっても良いかなって

気高い女の子なのに そんなコトを思ってしまうのよ

女の子は それぞれに 特別なロマンを持っていて
私にもあと156個くらい あるのだけど

ニヤニヤしながら 私を見てる貴方は
すぐにその156個を 見つけてしまうんだろうなって
そう思いながら
少しだけ溶けかけたイチゴソースのかかるアイスと一緒に
緩む頬を 飲み込んだの



自由詩 女の子のロマン<18のprose-17-> Copyright ウデラコウ 2007-03-24 01:14:27
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