もっとも甘い砂糖
猫のひたい撫でるたま子

反芻し過ぎて擦り切れそうな程ささいな逢瀬

回想から想像に変わる

あなたの表情より手のひらの感触が伝えてくれる

淋しい言葉は口封じされる

甘く甘くいるためには2人は申し合わせない

秘密を秘密のままで共有する


私を実際に包み込むのは薄い布団と手元の小説

愛情の記憶は飴玉の様に、
溶けてなくなればまた口の中は唾液でいっぱいになる

言葉がだらしなく零れ落ち、匂い立つ

あなたの気配をかき集めたものを枕代わりに横たわる

私の部屋の午前2時



自由詩 もっとも甘い砂糖 Copyright 猫のひたい撫でるたま子 2007-03-23 22:39:08
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