春遥遅雪
彌月

柔らかな木漏れ日の中

二人歩く夢を見た

遅い雪が赤い花を覆う夜

冷たい指先

首筋にふれ

一枚の毛布にくるまってじゃれついた時

不規則な鼓動が

胸の痛みが

私を孤独へと駆り立てる

冷たい風に

まだ遠い春を想い

僅かな灯火を

一人眺める



自由詩 春遥遅雪 Copyright 彌月 2007-03-22 19:58:23
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