おんなのこは
とてもいじわるなので
けたけたとわらいます

たたみのうえ
すっぱだかで
けたけたとわらいます

でんきにぶつかるむしが
そんなにおもしろいのときくと
わたしはじごくからきたのよといいました

すりがらすもかなあみも
おんなのこのまわりにはなくて
あるのはしきいだけです

ろうかからだと
それをこえるだけで
かんたんにさわれそうです

なのにすっぱだかで
わらっています
てあしをばたばださせちゃって
からだをかくすことなんか
これっぽっちもかんがえていないみたいです

そんなとこにいるとみんなにみられるよ
ねえ、おしりだってみえちゃうよ
（ほんとうは　あそこといいたかったけれどはずかしくていえませんでした）
というと
ますますわらって
だからわたしのなまえはじごくなのといいました

たまらなくなってしきいをみつめます
めのうえのほうで
おんなのこのうでとかあしがちらちらします
ろうかからおんなのこのところまでにあるのはしきいだけです
それをこえるだけで
おんなのこにさわれそうです

じごくにはね、
おんなのこはわらうのをやめました
あんたみたいなよわむしはいらないの
よ、わ、む、し
やわらかそうなくちびるがうごきます
まっくろなめ、とてもきれいです

おんなのこは
とてもいじわるです
わらいたいときにわらって
はなしたいときにはなすのです
だれのこともかんがえてはくれません

どうしていいかわからなくなったので
とうとうしきいのまんなかで
なきながらそそうしました

いじわるとよわむし
はだかのふたり

おおきながが
たたみのうえでもがいています