赤城颪
1486 106
さようなら
その言葉だけは使いたくなかった
もう二度と会えなくなる気がしたから
赤城颪に背中を押されて
僕らは学び舎からと飛び立つ
ごめんね
泣かないって約束したけど
守れそうにないかもしれない
赤城颪に支えられて
僕らは少しだけ大人になった
大嫌いな授業
大嫌いな友達
大嫌いな先生
何故だろう今日はそんな全てが
こんなにいとおしく思えてくるよ
それがこの気持ちの正体なのかな
ありがとう
みんなから見えなくなるまで
絶対涙は流さないよ
赤城颪に見守られて
列車はゆっくりと動き出す