91、デイ 【でい】→Day
雨宮 之人

満員電車が大量の労働力を
吐き出し、東京は声を上げる
坂道で女子高生はスカートを
翻し、青春が血をたぎらせる

すれ違ったサラリーマンの一日
肩で風切るヤクザの明日
ホームレスがやっと終えた今日
始まっては終わる 同じ、空の下

見えない歯車がどこかで
噛み合ってカラスが羽ばたいて
朝焼けの一番星は、泣いて

生まれてからの物語の
語り部となってこの星は闇の中
吠えるべき太陽があれば、すべて世は事も無く


自由詩 91、デイ 【でい】→Day Copyright 雨宮 之人 2007-03-19 03:40:26
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