欠陥品の涙
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割れたグラスを眺めていると
妙に親近感が沸いてきた

なんだかこいつは俺と似ている
そんな気分になってきた

試しに割れた欠片を拾い集めても
元の形に戻るはずもなかった

大切なピースがなくなってしまったのか
組み立て方がわからないのかもわからなかった

ふとなにかがこぼれたけれど
なにがこぼれたのかもわからなかった




自由詩 欠陥品の涙 Copyright 436 2007-03-19 01:17:35
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