未来2
はじめ

 僕は「未来」を目指して歩き続けている
 君がいる「未来」という場所を探している
 あの山の峰の奥にある雲の光の上にあるのかい?
 冗談じゃないさ いくら経ってもあの向こうに辿り着けないじゃないか?
 いつまで経っても「未来」には辿り着けず 時だけが無性に過ぎていく
 「未来」まで行くのは 君を想い続けるのと同じぐらい辛く厳しいものだ
 僕はとうとう挫折した
 その場に倒れ 希望の灯火が消えていくのを感じる
 もう駄目だ… 僕にはもう力が残っていない
 その時 山の峰の向こうから光が僕の元に射し込んできた
 僕の体は光の暖かさに包まれ 体中に力が漲ってきた
 そして君の声が聞こえた 「あきらめないで。あなたが『未来』を信じれば、必ずや道が開けるわ。そして私を想い続けてくれれば、『未来』で、私に逢うことができる。さぁ、立ち上がって。体中に満ちた光で『未来』に向かって光の射す方へ歩き続けて。そして、翼を手に入れて、私の元へやって来て」
 僕は笑顔になり全速力で走り続けた 時間なんて無くなったみたいに
 断崖絶壁をフルスピードで飛び跳ね 背中に羽が生えて大空を飛んだ
 世界を飛び回った やがて「未来」が海の彼方に見えてきた
 僕は光の中を突き進んだ 君の幸せそうな声が聞こえてくる
 僕は光を破って雲の上に辿り着いた そこには君がいた
 僕達はずっと抱きしめ合った 君は笑顔だった
 僕達は笑顔になった 太陽が僕達を祝福するように「未来」へ光を射している
 僕達は歩き続けた 大きな「未来」に向かって
 やがて君のお腹には命が宿った
 この命を生涯大切にしたいと思う
 名前は?未来? 僕達には輝かしい未来が待っている


自由詩 未来2 Copyright はじめ 2007-03-18 05:36:02
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