恋がしたい、と思う
はるこ


よく知っているようで知らない異性とふたりでデートした。
その時分かった恋人の論理。

恋人というのは、自分の世界に足を入れてもいいひとのことである。
そして同時に、相手の世界にも入りたいと思えるひとのことである。

恋がしたいと思いながら幾度かデートを重ね、
でも結局恋などできないでいる。
ふと見せられるこころの闇を理解してあげられないと思わせられるからだ。

恋などはぐだぐだと頭で考えてするものではないから
こんなことを考えているからできないのかも知れないと思う。
最近逢ったひとはいいひとで朝から頭をちらついている。
友だちにはなりたい、でも恋にはならない。
またそう考えて、メールなど打てないでいる。
相手を傷つけたらどうしよう、と思う反面自分が傷つくのが怖いのだと思う。


恋がしたい、と思う。
思い出すだけで口角が上がるような、柔らかな気持ちになれるようなそんな恋。
でも現実は果てしなく遠い。
でも恋がしたい、と思う。


…恋がしたい、って文法的におかしいような気がするのはわたしだけかな。
恋をしたい、だろうか。勉強不足なのかよく分からない。


散文(批評随筆小説等) 恋がしたい、と思う Copyright はるこ 2007-03-17 22:29:27
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