朝が来るとき
結城 森士


a、朝がくれば良いと思う
思い出の中の笑顔が
あまりに可愛らしいので
死にたくなる午後
向こう側に行きたいのに行けない
(行ってはいけない)
そんなことは、言ってはいけない

a、朝が来て
僕は服を着て
思い出の中の笑顔が
あまりに可愛らしいので
結末を忘れてしまった
あんなことは無かった
そんなことはない
その通りだ

光を浴びたら、気持ち良いと思う
笑顔も光に変わっていくように
その程度の事だ
結局
その程度の事だった
(いや、そんなことはない
 そんなことは無かった
 ・・・忘れてしまった)

思い出の中の
貴方の笑顔が可愛らしいので
僕は死んだように街を歩いている
(向こう側に行きたい
 行けない
 そんなこと、
 言っては)

朝が来るとき
僕はいつも死んでいる


過去作です



自由詩 朝が来るとき Copyright 結城 森士 2007-03-17 10:20:40
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