眠る世界と繰り返し
なかがわひろか

何かの儀式の様に開かれる
この暴動は
一つの革命を起こす
それは成功しようとも
失敗しようとも
どちらでもいい
どうせいつか、また暴動が起こって
今の正を逆にするだけだから

僕は世界の隙間から
そっとその光景を覗いてみる
思い出作りの様に
奇声を上げる人もいれば
拳を振り上げるちょび髭のおじさんも見える

見慣れた光景に
世界は眠そうで今にも瞼を落としそう

うつろうつろした声で
世界が言う
次の革命の朝に
起こしておくれよ

僕はまた世界が目を覚ますのを
待つばかり

おやすみ

今はゆっくり眠りなよ

ちょうど今、次の繰り返しが
始まったみたいだ

(「眠る世界と繰り返し」)


自由詩 眠る世界と繰り返し Copyright なかがわひろか 2007-03-17 00:58:39
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