格好良い女<18のprose-14->
ウデラコウ

あたしは 格好良い女だから
さよならの瞬間まで ずっと笑顔でいるの
あなたが安心して 眠りにつけるように
悲しい顔なんか 決して見せないわ

だからあの日 意味もなく泣いちゃったのは
許して頂戴ね
あの日は 格好良い女はお休みだったの

あたしは格好良い女だから
kiss me good byeさよならのキスをしてなんて言わないわ
でもあなたが 安心して電車に乗れるというなら
少しだけ背伸びをして その小さな額に 1度だけキスしてあげる

だから その後 きつく抱き締めて頂戴ね
涙が溢れそうになっても
あなたの肩で隠せるように

あたしは格好良い女だから
あなたを 笑顔で 見送るの
すぐまた会えるわ
本当はいつも 自分に言ってきかせてる

でもあたしは格好良い女だから
そんなコトは秘密に決まってるけど

あたしは格好良い女だけど
やっぱり女の子だから

あなたが乗った電車が見えなくなると
どうにもこうにも ならなくなって
誰もホームにいないの 確認してから
隅に蹲って少しだけ 泣いたりするのよ


大好きよって 呟いて




自由詩 格好良い女<18のprose-14-> Copyright ウデラコウ 2007-03-16 21:12:20
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