夢のウラガワ<18のprose-13->
ウデラコウ
君の夢に 最近僕が 頻繁に出てくるのは
多分きっと 僕の欠片が 君の中に入ってしまったから
あの時 実はこっそり忍ばせておいたんだ
君は気付いてなかったけど
昔の人は 夢に想い人が出てくると
相手が自分のことを想ってるって 考えたそうで
最初は 何て自分都合な人達だって 笑ってたけど
あながち間違いでも ないのかもしれない
君に忍び込んだ 僕の欠片は
君の心の底に居座って いつも君の夢に僕を映してる
そのことが 少しでも君の安らぎに
なってくれればいいなぁと
思いながら
よくよく 考えてみると
僕の夢にも 君は頻繁に出てきてて
それはもう ずっと前からのことで
じゃあ一体 君は いつ君の欠片を 僕の中に忍ばせたのか
記憶をさかのぼって そのきっかけを見つけて
僕は参ったなと 呟きながら
緩む頬を必死で押さえて
小さく小さく 笑んだ
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