蹴りたい背中
美月朱恋

今でも覚えてる
あなたの大きくて
暖かい
優しい背中を

今だから覚えてる
あなたの大きくて
暖かすぎる
私には勿体無い背中を

辛くなって
あなたに違う道を歩かせる
怖くなって
あなたと違う道を選び進む

私は
今でも好きな
暖かく優しい背中に
精一杯の皮肉を込めて
「大嫌い」
聞こえないように呟いた

大好きと大嫌いを
背中に背負い
あなたは歩く


涙で前が見えなくなった


自由詩 蹴りたい背中 Copyright 美月朱恋 2007-03-14 14:17:25
notebook Home