日蝕
紀茉莉

噴水、しぶきあげ
過ぎ去った細切れのシーン、空を舞う

凝視した眼に、強風が埃はこび
一瞬にして光、蝕んでいく

ゴシ、と手で拭い取れば、
そこには、なにも変わりない、日輪

足元に落ちた長い影引きずって
わたしは、行く


自由詩 日蝕 Copyright 紀茉莉 2007-03-14 11:59:28
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