メール
はるこ


定期的でもなんでもなくて、たまにふと思い出したように入るメール。
色のない眼で読みながら、無意識下で親指を動かし送信する。
そんな一連の動作は罪なのかなぁなんて思う。

今度会おうよ。
できたばっかの遊園地に行かない?
直接は言えなかったけど可愛かったよ。

ありがとう。嬉しい。
けどね、恋にはならないや。魅力を感じないの。変ね。なんでかな。
欲しい言葉をくれるのにときめかない。ちょっと怖くさえなる。
恋を知らないからかな。
わたしの前で緊張しないで。緊張されれば冷めてしまう。
これってわたしだけかな。まだコドモだからかなぁ。

でもね、会いたいって思うひとができたの。
顔も知らないひと。
わたしに会うのをためらっているようなひと。
でも、いいひとだってことは知ってる、同じように悩んでるひと。
恋になるかなぁ。恋になるかなぁ。

なるといいなぁ、なんて思いながら
そのひとではないひとに、無気力な返事を送る。
ぷちぷちぷちぷち色のない眼で文章を綴る。


散文(批評随筆小説等) メール Copyright はるこ 2007-03-11 22:14:21
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