古蝶石
砂木
地殻に居眠りする風の群れ
襟元合わせれば
擦れた羽音
すり抜けた鼓動の列の空
眠らないと 届かない宙
ひたった真昼の花の蜜 逝き
寡黙をあぶる眼に しゃがれ
かがみこんで握りしめる両手
の中 とぎれていくぬくもり
膝を抱えて
古い微笑だと静かに眠る
喉に 冷たい 夜の群れ
自由詩
古蝶石
Copyright
砂木
2007-03-11 14:46:20