ページが綻ぶ
フユキヱリカ
一、花の葬式
明日が急いでいたから
上手くエアポート落ちた
鞄に聞かれたクロワッサン
経験したら恋しい
画面いっぱい、銀色の群生
幻想は午前中
探してた新聞紙に
好きだったセロの葬式
残念ですと冗談ずっと
絶対に?
ぞんざいに太陽は
中央の疲れてる店員に
通り掛かってた
何ですか ニュースに塗られた
願い残してる
花の火を 増えてるheaven
頬に毎日の身を迎え
召されたと申し上げ
優しく揺らす
横たわる裸身の履歴
瑠璃の蓮は 蝋燭へと
笑ってたのだろう
二、ページが綻ぶ
愛を、一枚
腕に 枝 落として
肩を 気まぐれな
くちびるに元気という 言葉
寒々とした7時の スタジアム
説明のない 相談
楽しみに 小さい 椿は 手の平に 飛んで
流されて 二度と 沼に 願い の
花びら 病室に 吹きました
ページが 綻ぶ
窓辺に 緑を 迎え 恵みの 模様
約束を 揺らして 寄せて
ラジオ 凛と 留守の 連絡
ろ過して、忘れた
三、指輪の約束
アクセサリーは 祈り 浮かぶ
襟足の 大人びて
彼にいう
「興味を 下さい 」
携帯まで 請う
桜の 嫉妬
砂の 星座へ
想像せよ
誕生日には
小さい 月の
手作りの時計
何度も 日記には
温もりの ネジ花 覗いて
母の 膝元へ
二つ 兵隊の 星
守りなさい
自らの 無垢な 目を
木曜日
約束の 指輪を 寄越すよ
ラスト 凛と ループループ
レッスン 路地裏で
ワルツ を
(親指ポエム)