ヴァイオレットハイティーン
黒子 恭

紫色の彼女、
真っ青なままの春に
真っ赤な口紅で
毒を吐いた
 
内出血みたいだ、美しい。
 
スニーカーから
ピンヒールに
履き換えて
 
社会を
カルマだと
置き換えた
 
ペルソナってる奴ら横目に、
君も
不透明を着飾って
自らを流さないように
 
内出血みたいだ。美しい。
 
ナイチンゲールは
似合わないんだよ。
キリストには
敵わないんだよ。
 
そう言って
書き殴った言葉には
愛と言う毒しか
含まれてなくて
 
内出血みたいだ。
美しい、けれど。


自由詩 ヴァイオレットハイティーン Copyright 黒子 恭 2007-03-09 17:58:45
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