朝の前
ポッケ

まだ青系の光が外を支配している
舗装したての車道
履きなれた運動靴で
全速力
走り出す
足首に感じる
くっついては押し出すように離れる
アスファルトの粘着質

足のまわりの音を掻き消し
耳と心臓が密着を始める
呼吸が苦しい
昇りすぎたことに気づき
ゆっくりとゆっくりと
降りてゆく

足を止めると
息をしてるのも
立っているのも
感じなくなってしまうから
ゆっくりと
歩き出す
呼吸を整え
ペリペリと靴の裏に
アスファルトの感触を聴きながら

そろそろ光に赤が混じり始める
青と赤の混じった日の中で
今日もみんな
歩き出している




未詩・独白 朝の前 Copyright ポッケ 2007-03-08 14:52:02
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