Destiny
1486 106

「運命って信じる?」
「どうしたの真剣な顔をして」
聞けば親友がフラれたらしい
七年間の長い交際の果てに

「私達は大丈夫だよね?」
「当たり前だよそれより早く寝なよ」
強気な言葉でその場はごまかしたけど
煙草を吸いながら一人考えてみた

僕らはこれまで喧嘩を繰り返し
なんとか乗り切ってはきたけれど
もし次亀裂が走ったとして
修復出来る保障は無い

時々本気で心配になるんだ
それくらい世界は不安定に出来ている

そもそも血の繋がらない僕達が
ここまでお互いを大切に思い
必要としているのは何故だろうね
それも最初から決まっていたのかな?

逆らう事で未来は変わる
かもしれない

君の横顔を守るためなら
神様だって敵に回すよ
生かされているわけじゃない
自分の意思で生きているんだ

「運命だろうが奇跡だろうが
偶然だろうが必然だろうが
こうして巡り会えた事は
特別な事に違いないよ」

明日の朝君が起きたら
こう切り出してみようと思うよ


自由詩 Destiny Copyright 1486 106 2007-03-06 19:12:10
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