ある春の日
山崎 風雅

 つないだ手のぬくもり
 暖かな日差しに照らされ
 おもわずステップしてしまいそうな
 そんな


 ある春の日


 公園にはいり
 芝生の上に仰向けで寝る
 鳥達のさえずりが聞こえて
 俺は風を感じる
 そんな


 ある春の日


 もう戻らない今
 すれ違いの人々
 家族の美しい姿を肴に
 ビールを流し込む
 そんな


 ある春の日


 季節から追い出されないように
 しっかり生きていることを感じるように
 魂が青い空に吸い込まれていく風船のような
 ちょっぴりめまいのする
 そんな


 ある春の日


 


自由詩 ある春の日 Copyright 山崎 風雅 2007-03-06 02:28:13
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