ランボーの絶壁
はじめ

 一生かけても到達できないであろうA・ランボーの詩
 僕は今高い壁をよじ登っている
 鳥羽色の荒くもろい壁
 ランボーの詩に比べたら他の詩など平凡だ
 僕の詩も然り
 一生をかけてランボーの壁を登るつもりだ
 果てしなく大空へ広がっている
 嵐が来ようとも 吹雪が襲ってこようとも登ることを止めない
 流星がぶつかって邪魔しても諦めない
 服はボロボロだ
 髪や髭も宇宙の始まり・広がりを表現するかのように伸びすぎている
 中心は寝る間も惜しんで移動し続ける
 何度も何度も落下し 始まりからやり直さなければならなかった
 でも全体から見れば まだ始まりの部分までしか到達していなかった
 なぜ挑戦するのか まだ誰も達成していないからだ
 この壁を越えることができるのだろうか
 自分自身では到底分からない
 自分の壁とランボーの絶壁を比べてみる 天と地の差だ
 僕の壁が砂場の山ならランボーのならエベレストだ
 また登り始める 曲や心の力を借りないで
 無機質に登って行く まるでロボットのように
 でもすぐに落ちてしまう 衝撃は心の痛みだ
 僕の体は砕ける 僕は何をやっているのだ
 全てが無駄になる勇気ある雑文
 しかし諦めない この胸に意欲という情熱がある限り
 壁に足をかける 明日というばねをボロの靴底につけて


自由詩 ランボーの絶壁 Copyright はじめ 2007-03-05 17:37:43
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