盲目の愛
三架月 眞名子
盲目の愛
それに憧れをもつ人は多い
二人いつまでも色褪せることのない永遠の契り
ロマンチックなのかもしれない
愛の理想だと思う人もいるのかもしれない
でも
私は嫌い
私は恐ろしい
盲目なまでの愛って何?
何?
何?
周りがなにも見えない愛
自分の形相すら見えない愛
もしかしたら
相手の顔すら見えてないのかもしれない愛
だって
盲目なのだから・・・
そんな愛に
いったいどれほどの価値があるというの?
周りが見えなければ
他人をどんなに傷つけてもいいの?
傷つけたことすら気付かないの?
自分が見えなければ
相手をどんなに必死な顔で追い続けてもいいの?
どれだけ押し付けがましい愛で迫っているかもわからないの?
相手の顔が見えなければ
相手が喜んでなくてもかまわないの?
自分が幸せと感じるならそれでいいの?
ねぇ
そんな愛は完璧と呼べるの?
理想と信じれるの?
もしそれにYESと答えられてしまうなら
私はいらない
そんな愛いらない
もしただでもらえても放り投げて捨ててやる
思いっきり遠くに
二度と目に触れないほど遠くに