いつでも
信天翁

雑木林は沈黙しているが 唖ではない
いつでも木々が 旧友のように
語りかけてくれる

雲は浮かんでいるが 不動ではない
いつでもミルキーウェイのかぜと
同行している

生は死への旅立ちだが 途中下車は出来ない
いつでもターミナルは祝祭で賑わい 
歓迎のアーチを建てている

死は生の変形であるが 実存の消滅ではない
いつでも血の怨念は緩みなく
バトンタッチされてゆく

おらは畜生の転生であるが 阿修羅ではない
いつでも右脳は気の凝結に満たされ
ぴくぴくと震えている






自由詩 いつでも Copyright 信天翁 2007-03-03 15:41:20
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