二人泣き<18のprose-8->
ウデラコウ
何で?って 死にそうな目で
あなたは 私に尋ねて
あの時 私はただ 好きだから。 としか 答えられなかった
それ以外の言葉を使っても よかったのだけど
そうしたら 全部言い終わる前に あなたは私の前から
消えてしまいそうで
あなたの その目を
もう絶対に はなしてはいけないと わかったから
私は あの時から ずっとあなたの影を 掴んでる
あなたは泣きそうになると すぐに
私の目を 塞いでしまうから
私はそっと 髪を撫でて その震える肩に 顔を埋める
言葉は 重いようで 軽くて
重い意味を持つもの程 軽くみられがちだったりして
全くの 裏表に 今日もきっと 振り回されるのだろうけど
ただ空だけ 見てる私に
何で待ってるの? って聞いた奴に
今日ははっきりと
幸せになるために って言ってやって
言った後 あまりの格好良さに 思わず自分で泣いちゃったりしたもんだから
今度あなたを見つけたら
その両頬を しっかり掴んで
あなたと 幸せになるから
って言ってやろう
そうしたら あなたは 私の前から消えることも
私の目を塞ぐことも出来ないから
いつも一人で零す涙を
二人で 分かち合うの
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