エアー
たもつ

エアー、夏のように
薄い服を着たあなたが
少し口を開けて
世界とつながっている
あなたの唇も手も皺に慣れましたね
前より縮んで
それでもまだ懐かしい

エアー、吸えるものは
たくさん吸っていい
あなたが教えてくれたから
僕は上手に呼吸ができました
もちろんそんな誤魔化しは
いつも僕だけに優しいのだけれど

また過ぎていきますね、エアー
あなたも僕も
いつも隣に何も置いておかない
それを僕らは約束と言いましたか
エアー、あなたは静かに
風になる準備で忙しい


自由詩 エアー Copyright たもつ 2007-02-26 22:21:02
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