あなたの声が聴きたい
未有花

あなたの声が聴きたい
かつて私を魅了した神秘的なあのうた
あなたの声を聴かせて
そしてまた私を夢の世界へいざなって

あなたの声は
私の梢を揺らす一陣の風
あなたの声は
人知れず冬の朝にきらめく月の雫
あなたの声は
夜空に瞬く何億光年の星の輝き

時には私を冷たく突き放し
時には私をやさしく包む
あなたの謎めいた声・声・声!

あなたの声が聴きたい
今はかたく口を閉ざしたままのあなたのうた
あなたの声を聴かせて
そしてまた私に魂の言葉をささやいて

あなたの声は
蒼闇に沈む黄昏の憂鬱
あなたの声は
天上で奏でられる極上の音楽
あなたの声は
遠い昔に聞いた懐かしい夢の揺りかご

あなたの声を
どうか幻になどしないでほしい
あなたの声は必ず届く
私の心の奥に
すべての人の心の奥に

あなたの声が聴きたい
かつて私を魅了した神秘的なあのうた
あなたの声を聴かせて
そしてまた私を夢の世界へいざなって

あなたの声が聴きたい


自由詩 あなたの声が聴きたい Copyright 未有花 2007-02-26 09:36:22
notebook Home 戻る