ストレス・フリー
渡 ひろこ

地の底の歌を聴き

暗がりの言葉をまさぐり

ざわめく井戸端をなぎたおし

しどけなく横たわる

絹のストールをひき裂き

ヒリヒリといら立つ

昨日を脱ぎすて

ゆがんだ唇を真っ赤に塗りつぶし

したたかな欲望に

ためらわず身をゆだね

うたかたの慕情を噛みくだき

熔けだす想いを

テイサイという鋳型にそそぎ

パリパリとはがれ落ちる

銀色のメッキをかき集め

それらを束ねふりあげて

ひとおもいに

まっさらなディスプレーに書き殴れば・・・


きっと私もストレス・フリー!










自由詩 ストレス・フリー Copyright 渡 ひろこ 2007-02-26 00:47:56
notebook Home 戻る