貴方の愛する彼の人〜嫉妬の愛〜
なかがわひろか

嗚呼嫉妬する己が醜い
彼の人を見つめる貴方が愛しい
殺してしまいたいよ
貴方の愛する人を
消してしまいたいよ
貴方の脳内の記憶から
嗚呼切がないと貴方は言う
それは分かっていると
言い返す私の言葉は
乾いた空気にバラバラ

毛布にくるんで
輪切りにして一口
嗚呼何処を食べても
貴方にぶち当たる仕合せ
小さなことだと哂うでしょう
それも口癖
それでも知る我が本能

嗚呼なんて奇麗彼の人を見る
貴方の目は月よりは奇麗でしょう
憎んでしまいたい
愛しいと思う気持ちも
本当は隠してしまいたい
彼の人を
私も愛していることを

貴方が示す微笑みも
彼の人が示す自信も
私には尊過ぎて
手に負えなくなる

嗚呼消えればいいのは私の方でしょう
何処を選べばいいのでしょう
貴方方を目の前にして
動じる私の本性を
どちらが見抜いていようとも
私には
眩し過ぎるのです
その眼(まなこ)が

(「貴方の愛する彼の人〜嫉妬の愛〜」)


自由詩 貴方の愛する彼の人〜嫉妬の愛〜 Copyright なかがわひろか 2007-02-25 07:10:06
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