かわいいあの子
蔦谷たつや

かわいいいあの子は
雨の下
少しあせてる水玉の
傘で雨などなんのその

かわいいあの子は
雨の後
東で澱んだねずみ色
気にせずてくてく歩いてた

かわいいあの子は
霧の中
遠くに行ったかあさまが
戻らぬ事を知りながら

かわいいあの子は
霧の後
夕日もいよいよ消えてたが
悲しい目をして待ちました

かわいいあの子は
晴れの日も
雪でも雹でも気にもせず
いつも一人で待ちました

かわいいあの子は
晴れの日に
それは昨日のことでした
かあさまのもとへいきました


自由詩 かわいいあの子 Copyright 蔦谷たつや 2007-02-25 03:55:53
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