うにかぜ

弱気な僕の
精一杯の勇気に

あなたはあっさり
うなずいてくれたね

外は、雨。
少し前から降り出した
どうやら当分止みそうにない


開いた傘に
むかえ入れる

戸惑いながら
寄り添ってみる

あなたの香り
透明でやさしい

自然と笑って
足並みもそろい始める

右肩がいつまでもぬれて
左肩が時々ふれる

しばらくすれば
目を合わせても
平気になれる

傘が斜めになる

あなたは傘を持つと言ってくる
僕は拒んで離さないように握る

傘のうばい愛
意地のはり愛

手と手

かさなる



外は、雨。
少し前から降り続けている
どうやら当分止みそうにない

藍色の折りたたみ傘は
ただふたりだけを包んで


自由詩Copyright うにかぜ 2007-02-23 06:49:46
notebook Home