「裸足」


靴を履いたまま 沈む
生ぬるく 足をくすぐる

深くまでなって 僕は大きく息を吸い込み
止めて 目をつぶる

生暖かい空間に 頬を触るモノ
目をみひらいても 何もミツケラレナイ

錘のついた足 急に僕は苦しくなって もがく
揺らめいている方へ手を伸ばしても
僕はゆっくり沈んでいく

涙を流していると
靴紐が切れて 落ちていった

裸足なって僕は
蹴り上げた 何度も 何度も

意識は だんだんと遠くなったけれど
暖かさが身体をまるく包み込んで
僕は安らかに 目を閉じた



自由詩 「裸足」 Copyright  2004-04-16 18:07:36
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