心のままに
はじめ
時計の秒針がメロディーを奏でる
僕は両腕に頭を置いて
目は闇を向き両足はリズムをとっている
心の中で歌詞を唄う
心の中で歌詞は一本の線になって彷徨い続けている
心のままに詩を書くのは難しい
歌詞は僕を鼓吹してくれる
僕に歌詞からイマジネーションを与えてくれる
前方に黒い霧が立ちこめる淀む空気
僕は両手を伸ばす
両手で掻き分けて掻き分けて突き進む
秒針のメロディーはまだ鳴っている
僕は詩を書くときに途中で止まってしまう
苦悩と苦痛が僕の全身に蔓延する
原稿用紙が歪んで見える
寒くてキーボードを打つ手はカチカチだ
デスクトップに刻まれる詩の言葉達は
僕の背景に春の世界が映し出されている
鳥や虫達が飛び交い
花や草は辺り一面を鮮やかに彩り
極彩色の世界が広がっていた
僕が笑顔になって振り向くと
蝶々が僕の人差し指に止まった
凍えた手も暖かくなった
アタラクシア
世界がまた一つ僕の世界に加わった