心のままに
はじめ

 時計の秒針がメロディーを奏でる

 僕は両腕に頭を置いて

 目は闇を向き両足はリズムをとっている

 心の中で歌詞を唄う

 心の中で歌詞は一本の線になって彷徨い続けている

 心のままに詩を書くのは難しい

 歌詞は僕を鼓吹してくれる

 僕に歌詞からイマジネーションを与えてくれる

 前方に黒い霧が立ちこめる淀む空気

 僕は両手を伸ばす

 両手で掻き分けて掻き分けて突き進む

 秒針のメロディーはまだ鳴っている

 僕は詩を書くときに途中で止まってしまう

 苦悩と苦痛が僕の全身に蔓延する

 原稿用紙が歪んで見える

 寒くてキーボードを打つ手はカチカチだ

 デスクトップに刻まれる詩の言葉達は

 僕の背景に春の世界が映し出されている

 鳥や虫達が飛び交い

 花や草は辺り一面を鮮やかに彩り

 極彩色の世界が広がっていた

 僕が笑顔になって振り向くと

 蝶々が僕の人差し指に止まった

 凍えた手も暖かくなった

アタラクシア

 世界がまた一つ僕の世界に加わった


自由詩 心のままに Copyright はじめ 2007-02-21 10:01:43
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