[ きんぎょ ]
渕崎。


紅いきんぎょ が 鉢に一匹

 ゆらりゆぅらり 薄い羽衣靡かせて

天の水面 で 喘々あえあえ

 えらは 最早 役立たず、 紅い唇戦慄かせ

健気健気 に、 喘々あえあえ

 その苦しさはいかほどか、 綺麗な檻には硝子の敷石

それでもきんぎょ は、 孤独に震え

 今日も健気 に 泣き、濡れる


自由詩 [ きんぎょ ] Copyright 渕崎。 2007-02-19 11:27:45
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