あおば

             2007/02/16

東京都特許許可局と滑舌の稽古
東京と京都が仲良くなってから
80年
陸蒸気もでかくなったとキンジロウ
EF52型のデッキにもたれては
これ見よがしに新発売の
ピースをふかしてにやけてる
西部劇そっくりのスタイルの
明治時代のアメリカ製
国鉄7100形蒸気機関車
軸配置は2ー6ー0でテンダー式
北海道の開拓に使われた
義経号と静号が久しぶりに原宿駅の
線路の上でご対面
正面衝突するのではと案じた人もいるのですが
静御前は微笑みを絶やさないのに
生まれる前のカメラ小僧達が勢揃い
旧式のフラッシュをボッと焚いて
みんなの礼服を白くして
この餓鬼!巫山戯た野郎だ
ぶっ飛ばしてやると
乱暴な来賓のお客達
なにしろ数年前は前線で指揮を執ったりした強者もいて
国鉄に復員し今は管理職を務めてる
局長さんの鷲のような鋭い眼に
今年入局したばかりの新卒の編集係は
なにをどのように伺ったらよいのかと
とっかかりを求め
耳に挟んだ鉛筆でせかせかと
いがぐり頭を掻いては雲脂をあたりに散らしてる
復員後の生活も楽ではなかったと
継ぎの当たったズボンが頷いた
頭の筋は真鍮色といった案配

その後、
義経と静はまた別々になり、
記念物になったりしているが
何処に行っても人気があるので
しばらくは一緒になることはないようだ。




自由詩Copyright あおば 2007-02-17 00:42:20
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