medicine
三架月 眞名子
深く 深く 飲み干して
ボクだけに効くmedicine
時計の針が私を攻め立てて
朝に放り込もうとするたびに
ボクの心は
不安定に傾く
朝日なんか射さないで
照らし出さないで
痛々しい傷を
間違った形を
正しすぎる真理を
そんなものをひっくるめた全てのものを
太陽は無慈悲に照らしつくすから
サングラスが似合わないボクには
光を遮る術がないから
早鐘のような鼓動を
沁みて見えない目を
堕ちていく気分を
繋ぎとめておくために
ボクがするおまじない
さぁ
今日も思い出すんだ
キミの笑顔を
キミの言葉を
キミの手の温かさを
思い出して一気に流し込む
そう
これがボクだけのmedicine