medicine
三架月 眞名子


深く 深く 飲み干して

ボクだけに効くmedicine



時計の針が私を攻め立てて

朝に放り込もうとするたびに

ボクの心は

不安定に傾く

朝日なんか射さないで

照らし出さないで

痛々しい傷を

間違った形を

正しすぎる真理を

そんなものをひっくるめた全てのものを

太陽は無慈悲に照らしつくすから

サングラスが似合わないボクには

光を遮る術がないから

早鐘のような鼓動を

沁みて見えない目を

堕ちていく気分を

繋ぎとめておくために

ボクがするおまじない



さぁ

今日も思い出すんだ

キミの笑顔を

キミの言葉を

キミの手の温かさを

思い出して一気に流し込む



そう

これがボクだけのmedicine




自由詩 medicine Copyright 三架月 眞名子 2007-02-16 22:54:25
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