負け組だけど
山崎 風雅

 朝起きると同時に自動販売機に向かう
 どんなに寒くともアイスの缶コーヒーを買う
 朝食はろくに摂らない
 とりあえず精神薬を口に放り込む
   
 摩擦の多き日が続き
 僕の思考は混乱
 エラー表示の日々続く

 何もかもうまく行かない
 それでもお笑いがテレビでやっていたら
 大声で笑う
 まだまだくたばらないぞ

 選択肢が少なくなっちまったぜ
 小学生の女の子に挨拶する
 返事が返ってくる
 まだまだキモイとは思われてないみたいだ ピース

 胸の辺りがうずくんだ
 それでも誰にもSOSは送らない
 自分の荷物は自分で背負う

 もうじき春だ 
 そうだ春だ

 柔らかな日差しを浴びて
 心地よい風を髪で流して
 子供達の黄色い声を聞きながら
 コンビニの寿司でも肴にビールを煽りたい

 死んで元々
 生きてるのは奇跡

 僕はさなぎ
 春になれば大空を舞うんだ
 手相によると僕は
 大成功する予定

 苦しみをバネにして
 風邪気味の心を
 春風に靡かせてやろう

 ふふふ

 負けず嫌い

 負け組だけどね


 


自由詩 負け組だけど Copyright 山崎 風雅 2007-02-11 00:27:32
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