失恋レイニィ
ゆうさく

誰か傘を貸してくれ
哀しみで濡れた心を
乾かす場所が欲しい

僕の見ていた世界は
淡すぎた
世界はこんなに
クリアで脆いもの

細胞壁くらい欲しい、
僕の体。
哀しみが心の中に染み込んで
ぶったおれるぞ

割れた恋の欠片かけら
僕の足に 
へばりついて離れない

明るい光が恋しくなる僕
灰色の世界を
突っ走る

突然のバイブレーション
君からの受信メール。
目に映ったのは
液晶画面が雨で濡れ、
七色に輝く、
「今までありがとう、さようなら」

こんな日は
傘なんていらない。
どしゃぶりの雨が
ちょうどいい

空に向かって
恋の終わりを叫ぶ

あらわに
さらけだす、
むき出しの感情を
雨で殺す


自由詩 失恋レイニィ Copyright ゆうさく 2007-02-10 21:22:42
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