鳥かご
Tsu-Yo
新しいページを開くと
本は一羽の白い鳥となり
窓の外へ
飛んでいってしまった
カーテンを揺らす
やわらかい風に吹かれながら
日曜日の公園へ集まる
たくさんの本たちのことを考えてみる
羽根の下にはきっと
主人公不在の物語を
いっぱい抱えているのだろう
夜
鳥かごを覗くと
名前のない物語を抱えて
一冊の本が眠っていた
自由詩
鳥かご
Copyright
Tsu-Yo
2007-02-10 00:00:12
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