照れ屋の太陽
なかがわひろか
じりじりじりじり照りつける
いつまでたっても照りつける
にらみ返せば目が痛む
じりじりじりじり照りつける
直視されない太陽は
いつだってひとりぼっち
世界中の人に愛されようとしても
誰も自分を正視してくれない
本当は照れ屋なだけだろう
見つめられると照れるんだろう
だからいつだっていつだって
そんなに赤く燃えているのさ
そんなんじゃ
いつまで経っても
誰も見てくれや
しないよ
眩しいものは
崇められる
けれど
眩しすぎるものは
厭われるのさ
眩し過ぎた
照れ屋な太陽
あんたいつだって
ひとりぼっち
(「照れ屋の太陽」)