楽園喪失
水瀬悠季

確かに近づく終焉に
あなたはただ祈るばかり
太陽は永遠に沈まないかのごとく照り続け
迫りくる手を逃れた先にあるのは荒廃とした楽園
諦めにも似たため息をつこうとも
あなたが死を選ぼうとも
永遠に想い焦がれるのはあなたしかいない
例え世界が敵がなったとしても

だから決してあなたを放しはしない
砂漠には最後の一輪の花が散る
赤くひらりと落ちた花びらは熱風に飛ばされ
彼方へと運ばれてゆく

この手が血に染まろうとも
あなたがここにいるなら楽園などいくらでも捨てられる


自由詩 楽園喪失 Copyright 水瀬悠季 2007-02-07 09:02:46
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